【ディフェリンゲル】ニキビ治療薬の効果と副作用、使い方を皮膚科専門医が解説!

こんにちは。茨城県古河市のいけがき皮膚科院長の生垣です。

本日は、ニキビ治療薬であるディフェリンゲル(後発品だとアダパレン)について話しをします

ニキビの治療薬で、ディフェリンゲルを処方されました。どんな薬ですか?

副作用が少なくニキビに対して効果的な薬ですが、注意点もあります。今回はそちらを詳しくお話していきます。

こちらのブログの内容は以下の動画でも説明しています

ニキビは毛穴にできる病気です。毛穴のつまりを抑えることが大事になります。
毛穴のつまりを抑える薬はいくつかありますが、そのうちの一つである、ディフェリンゲルについて、今回はお話します。

ディフェリンとは

ディフェリンは、主成分としてアダパレンを含むニキビ治療軟膏です。ニキビの原因である毛穴の詰まりを改善する効果があります。

ディフェリンゲルに含まれるアダパレンの濃度は0.1%であり、保険適用の医薬品となっています。アダパレンには抗炎症作用もあり、ニキビの赤みも改善する効果があります。

ディフェリンはニキビの初期段階から炎症が収まった後のニキビ跡にも効果があります。

さらに、ディフェリンは抗生剤と併用できるため、併用することでより効果的にニキビをケアすることができます。

このようにディフェリンはニキビ治療において効果があり、正しい使い方を知ることで効果を最大限に引き出すことができます。

ディフェリンの使い方

ディフェリンは主に夜に使用することが推奨されています。

塗り方については、以下のポイントがあります。

洗顔後に肌をしっかり乾かすことが重要です。完全に乾いた状態でディフェリンを塗ると刺激感を感じにくくなります。
顔全体に均等に塗ることが推奨されており、ニキビの予備軍となる毛穴のつまりにも塗布することが重要です。ただし、目の周りや口の周り、じゅくじゅくしたニキビのある箇所には塗らないようにしましょう。
1回の使用量はワンフィンガーチップユニット(人差し指の先から第一関節までの長さ指先全体に広がるくらいの量)を使用します。こずらず、やさしくぬってください。ぬった後は手を必ず洗ってください。

ディフェリンの効果が出るまで

ディフェリンの効果を実感するためには、約3ヶ月程度の継続的な使用が必要です。

データによると、3ヶ月経った時点で87%の人がニキビの改善を実感していると報告されています。ディフェリンは副作用が少なく、長期間使用しても安全です。

したがって、ニキビの方は継続的にディフェリンを使用することが重要です。

ディフェエリンの副作用

ただし、ディフェリンは肌に刺激を感じることがあるため、最初の数週間は刺激を感じることがあります。特に敏感肌の人やアトピー性皮膚炎の人などは注意が必要です。

しかし、多くの方が数週間で刺激を感じなくなることが報告されています。

ここがこの薬の難しいところです。

塗った後に、ヒリヒリ赤みがでることによって、やめてしまう事が多いです。

副作用があらわれたら

では、どのようにすればよいでしょうか?いくつか方法があります。

1つ目は、保湿剤と重ねて外用したり乾燥が強い場合は、保湿剤を頻回に塗る方法です。ただし、注意点としては保湿剤自体が肌に合わない事があったり、保湿剤によりニキビができてしまう場合があるという事です。
2つ目は、使いはじめは少ない量や狭い範囲から初めて徐々に塗る量と範囲を広げていく方法です。たとえば、おでこに数日間米粒程度の量から開始して、次はあずき大位の量にして次の段階で、通常の半分くらいの量をぬっていくという方法です。
3つ目は、塗って刺激を感じたら洗い流してしまうという方法です。塗り薬は塗った後10分程度で皮膚の表面に吸収されます。

以上3つの方法を組み合わせても良いと思います。

ただし、本当にアレルギー反応が強くでて使えない方もいらっしゃいます。そのような方は中止した方が良いです。迷う場合は、皮膚科を是非受診してください。

使用上の注意点

ディフェリンの使用中は紫外線に敏感になっているため、日中は紫外線対策をしっかり行うことが重要です。
もう一つの注意点は、妊娠・授乳中の方は使用することができません。妊娠中の場合は、医師と相談しながら適切な治療方法を選ぶようにしましょう。

ディフェリンは顔への塗り薬になります。胸や背中のニキビには、別の薬になりますので、皮膚科で相談しましょう。

ディフェリンは継続的に使用することが大切であり、ニキビの再発を防ぐためにも定期的なケアが必要です。1ヶ月に1本の使用量が推奨されていますので、1ヶ月後には使い切るようにすると良いでしょう。

これもディフェリンの効果がでない原因の一つで、2か月で1本くらいしか使わない人がわりと多いです。先ほど話したように、毛穴のつまりを抑えニキビ予防ができる薬になりますので、顔全体にぬってください。赤いボツボツのところしかぬっていなかったという人も多いです。

是非、ヒリヒリや赤みがなければ1か月1本を使いきるようにしてください。

ディフェリンは、抗生剤ははいっていませんので、耐性菌の問題がありません。なので長く塗るのに適しています。

あと、顔全体的にディフェリンを塗って、抗生剤であるダラシンや、アクアチムやゼビアックスなどを赤いボツボツに重ねてぬったりする事もあります。

他の毛穴のつまりを良くする薬である、ベピオやデュアックなども組み合わせる事も可能です。

 

まとめです

ディフェリンはニキビ治療にとても効果的な薬です。

ただ、ぬってから2週間は赤みガサガサが出やすい薬になります。問題はここでやめてしまう人が多い事です。赤みガサガサがでたら、保湿剤を併用する少ない量や範囲からスタートするヒリヒリしたら洗い流すなどの対処法があります。また、1か月1本使い切るようにしましょう。

治療効果が感じられるのが3か月が目安になります。効果がないと言って1から2か月でやめずに継続的に続けていきましょう。

ニキビ治療は基本的に長期戦です。規則正しい生活、バランスのとれた食生活に加えて、しっかりと正しいぬり方と量で長期的に使用していきましょう。
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